生前整理とは?生前整理が必要な理由
生前整理とは?
遺品整理は亡くなられた方が残していった荷物を家族、友人が整理するのに対し生前整理は、生きているうちに死後のことを考え本人が身辺や財産の整理をすることをいいます。
遺品整理や生前整理は、最近メディアなどでもよく耳にする終活の一つで、近年は20代・30代といった若い世代の方も行っています。
一方で日本で深刻な社会問題になっているのが、世界一の高齢社会を迎えているという事です。高齢化率の数値の高さが顕著に、その深刻さを示しています。
高齢化率とは、全体の人口のうち「65才以上の人口」が占める割合のことです。日本は、2007年度には、なんと 高齢化率が22%に迫る勢いで増加し、まさに現代の日本は「超高齢社会」を迎えたのです。
さらに2016年では、高齢化率が27.3%に達してしまい、世界で最も高い数値となってしまいました。
更に今後の人口減少も踏まえると、高齢化率はどんどん加速上昇していくことが予想されます。
将来的な話ですが、2065年には全体の人口の約25%が75歳以上の後期高齢者になり高齢化率も38%を超えるという恐ろしい数字も算出されています。
世界的に見ても高齢化率の上昇度は、今後もさらにハイスピードで進んでいく事が予想されます。
よって終活とも言われる生前整理の重要性が取りざたされているのです。生前整理を行うことによって、残された自分の人生を見直し、部屋の片づけから保険の手続きなど必要なものと不必要なものをよく考えて整理することで気持ちの整理もでき充実した生活を送ることが出来ます。
生前整理が必要な理由
生前整理の必要性は自分の為にはもちろん、死後残された家族の負担を少しでも少なくするために準備をしておきたいものです。
生前整理が注目されてきたのは、1人暮らしの高齢者が多くなったことも背景も有ります。
20年くらい前では当たり前だった3世代家族は徐々に減り、仕事の多様化やライフスタイルの近代化によって夫婦や親子だけで構成される家族の割合が増えてきました。
また、「子供たちに頼らず自立した老後を」と希望する高齢者も増えている状況もあり、価値観にも変化が起こっているのです。一人暮らしの高齢者いわゆる単身高齢者はさらに増えていくと予想されています。
準備が無くて亡くなられた方の遺品整理は、残された遺族にとって想像以上に大変な負担となります。
形見整理、分配といった作業の過程でトラブルが生じてしまうことも珍しくはなく、故人を思いその希望通りに遺品整理を行うことが出来ないというのはご遺族にとっても悲しいものです。
こういった問題を防ぐためににも、元気なうちにご自身が亡くなった後のことを考えて身の回りの物だけではなく、財産や各種手続きを整理しておくことが必要なのです。